財閥系電機会社で働いていたころ、総務に当時銀行とは提携していない悪い印象しかないアコムとかのサラ金7社から俺あてに一斉に電話が入った。
「満額まで融資したが1円も振り込まれてない!怖い人が回収に行きますよ!!」
みたいな電話が驚くことに総務課部長に直接。
会議室に呼ばれた俺の前に総務の部長と俺の上司とその部長がいた。
意味不明の内容なので
「覚えがありません」
と答えると、では先方数社に説明しろということになり、初めて電話してみた。
俺の免許証を提示し限度額いっぱいまで貸していると。
では、会社で構わないからと、担当者に証拠を持ってこさせることに。
サラ金軍団が雁首揃えて来たよ。
バブルのころだから白いダブルのスーツにアロハみたいな格好してる強面達。
都合7社が被害者だから20人くらい来てんの。
俺の印象最悪w 会議室に入り俺が真ん中に座らされた。
上司が
「ご迷惑をおかけしております。弊社社員の○○です。」
と紹介をするが、軍団の中の窓口のお姉ちゃんみたいのが俺でない誰かをキョロキョロ探している。
お姉ちゃんは見ていた紙をみんなに見せた。
やがてざわめき焦り出す借金取り軍団。
免許証のカラーコピーをみると、俺の免許なのは一字一句間違いない。
ただ、顔が違う。社内でもモテモテの昔風ハンサムと言われていた俺とは似ても似つかない。
吊りあがった小さな目に角ばった四角い顔。
「・・・蛇頭じゃね?」
と強面たちが言っていた。
当時、どこかで免許証だけを入手し写真を変え偽造する職人達が中国にいたらしい。
大手企業の若手社員の免許証が良くやられたらしいが、俺の免許は無くしていない。
糞上司どもがいきなり態度豹変させ
「顧問弁護士を呼びますか?」
だってよwww
それから10年くらいたち、あることで友人の保証人になろうとしたことがある。
まあ、信用できる奴だから快く引き受けたんだけど、融資係が俺の履歴をチェックした。
「あれ?昔に踏み倒してますね。これじゃ保証人は駄目だ。」
と。
そのまま俺が踏み倒したことになっていて金融界のブラックリストに載っていた。
保証人の話は流れたが、その友人の会社はその後倒産。そいつ破産宣告。
当時はサラ金と銀行はまるで別組織でお互いのブラックリストはリンクしていなかった。
だからまともなサラ金の融資は当然無理だけど、銀行は今でも貸してくれるよ。
あの事件が俺を救ってくれたのかな。
「愛のコメント」
誰が免許証を偽造したのでしょうか?
